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白と黒の彩り

理工系大学生の気まぐれとわがままと、そんな少しばかりの日常

『魔法の世紀』落合陽一、を読んで

雑記 科学 読書 感想

 

魔法の世紀

魔法の世紀

 

 

 『魔法の世紀』、発売日前にKindleで購入予約して12月ごろから読み始めていたのだけど、先日やっとのことで読み終えた。

 例にならって本の要約などはしないが、思ったことをつらつらと。

 内容に付いて簡潔に次のブログ記事あたりがヒットしたので参考までに。

inyoshoten.hatenablog.com

 

 映像の世紀という言葉をもじって、魔法の世紀と落合さんは呼んでいて、その魔法の世紀へのビジョンを書き記した一冊。

 なんだかいろんな人が思い描いているだろう近未来的SF世界観を現在の技術と今後のビジョンと合わせて結構うまくまとめられていて、読んでいて面白かった。

 

 で、感想とかそういうのを記事にしようと思ってしばらく打ち込んでいたらほとんど本文の引用なくして始まらないみたいな感じだったので、気になる人は本文読んで欲しいなって。

 

 

 正直前半は少し読むのがめんどくさかった。1973年当時、SF作家で会ったアーサー・C・クラークによる

充分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。

という言葉を引用して、テクノロジーの進歩による魔法化を説いているところは、クラークの言葉も有名であり結構ありそうな導入だったように思う。まあ、そこから魔法の世紀を到来させるべく実際にいろんなことをしていらっしゃる人っぽいので続きを読み進めていくと。

内部テクノロジーの仕組みを理解しなくても、コンピュータは簡単に使えてしまうということです。

〜〜

内部のテクノロジーが意識されないまま、それどころか究極的には、装置の存在そのものが意識されなくなったときに初めて、テクノロジーは社会を変えるのです。

 実際にそうだと思う。

 コンピュータの中身なんて全然しらない子供でも、文系の人でも仕組み的にはかなり高度な処理でもみんな持ってるパソコンでこなせてしまう。

 理系でもコンピュータの仕組みをちゃんと理解して使っているような人は情報系を除けばそんなにいないだろう。

 そんな風に仕組みを理解しなくても、ユーザーはいとも簡単にテクノロジーの恩恵を受けるというこどで、技術的な内部構造はブラックボックスとしてそれを魔法として呼んでいるわけだ。そして、その魔法の世紀はすぐそこまで来ていると。

 

 すごく楽しみな反面、みんながみんな魔法をそのまま享受できるわけではなく、やはり誰かは(この著者であれ開発者であれ、研究者であれ)ブラックボックスとなっている内部構造を理解して制御しなくてはいけないわけで一部の層にインフラというか生の関わる大きな部分を依存してしまうことになるリスクもあるんじゃないかなぁという気もした。もちろん、2016年現在もインフラ等の局所管理化は凄まじいと思うし、本書でいう魔法についてもどうしてもそうならざるをえないと思うけどより一層経済的にも精神的な事でも格差広がりそうだなぁとおすこし思ったって感じ。(意識高そうなこと言ったけど正直よくわかってない)

 

 また少し本文の内容になるけど著者のビジョンは凄まじい。

 人体のアニメーションCGなど、表面だけ捉えた形状データだけでなく内部の骨格データなど、より深層にある情報を用いたほうがよりリアリティを生み出せると述べている。(述べているってあるけど、まあアニメ見たり娯楽アニメに限らず少しでも3DCGとかに興味があればこれは著者の意見というより常識として受けれられそうなことだけど。)そして、生命にとっての究極の内部構造はDNAであるとし、ある意味でロボットとしての生命を生み出し制御するところまで話が広まっている。

 面白くもあるけど、同時に恐ろしくもあることをさらっと述べていた。

 

 とまあ、少し懐疑的なコメントをしたけど基本的に私はこの魔法の世紀という未来にポジティブな感想を抱いている。

 人間の五感について、例えば音は聴覚だし、光は往々にして視覚で認識するわけだけど、感覚器官の棲み分けを超越して超音波で触覚を刺激したりそういう充分に発達した技術と制御技術があれば従来とは違う感覚の感動が得られるみたいなことが書いてある。面白そうだ。

 現実世界をハックするという、ラノベとかにありそうなことを実際にやってしまおうという、熱くなる話じゃないか。

 SAOのように電極さして脳に直接云々もそうなんだろうけど、この本では本当に生身の身体、現実世界の方を魔法で支配しようという意思がなんだか伝わってくる(私の誤読でなければ)。

 

 で、わざわざこれを記事にした本当の目的なんだけど、この本を読みながら私が愛してやまないとあるラノベの存在を思い出したのだ。

 

ウィザーズ・ブレイン (電撃文庫)

ウィザーズ・ブレイン (電撃文庫)

 

 「ウィザーズ・ブレイン」という、電撃文庫ラノベなのに年に一巻更新されればマシなくらいの進み具合のSFラノベがある。

 22世紀末頃の時代設定でこの世界では現実の物理的な場と表裏一体的な「情報の海」という場が存在していて、高い演算能力(忘れてしまったが現在で言うところのスパコンのうん万だかうん億倍だか程度)であれば世界の情報の場に干渉して現実世界に干渉できるというもの。 (情報制御理論という作中設定があるんだ)

 この情報の海にアクセスできる補助脳的なシステムを兼ね備えた人たちをこの世界では魔法士と呼び、いろんな制御を使って戦ったり云々する。

 情報には強度があって、例えば人間だと、その細胞組織は絶えず変化を続けるから分解するなどの干渉を行いづらい。反面、鉄やダイヤモンドなどは情報強度が弱くて干渉しやすい。

 と、中途半端に短くまとめようと思って支離滅裂な文章になったけどとりあえずこの作品を思い出したのだ(Wikipediaをよもう)。

 この作中世界だと物理法則を変えることができて、重力定数をいじって空中浮遊したり、いろんな物理定数を改変して光速に近い速度での移動を可能にしたり、量子力学的制御でものすり抜けたりそんなことができてしまう。

 

結論

 さて、本題の「魔法の世紀」の話に戻って、なんだか紹介したラノベのような未来に技術的に進歩しているのかなという気がして、ワクワクしました。

 という話でした。チャンチャン。

 

 アートの側面にも触れていたけどアートについてはどう触れたらいいのかわからないので棚に上げておくとして、技術的な将来、未来の暮らし、楽しみが少しきになるって人は『魔法の世紀』も是非是非読んでみると面白いと思う!面白かったです。

 んで、割とマイナーで独り占めしたいくらい好きな作品なんだけど『ウィザーズ・ブレイン』も(人選びそうな作品だけど)本当面白いのでどうぞ!という宣伝みたいな記事でした。

 

 

P.S.

 ラノベじゃなくてこの前読んだ『未来に先回りする思考法』って本当合わせて読むとなんだかより一層楽しいかも。個人的にはこの2冊を割りかし近しい期間で読めたことが偶然だったけどよかったって思った。 

未来に先回りする思考法

未来に先回りする思考法

 

 

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